子供が生まれたときに親から『しばらくお金が掛かるけど、年末には税金が返ってくるね!』なんて言われたけれど、それって本当のことなの?

本当だったらどうして税金が返ってくるの?

子育て世代にとって頼りたい親ではありますが、時代が変わって制度も変わって、昔の知識が今は通用しないなんてことも珍しくありません。

税金についても最たるもので、親世代とは制度が違っているのです。

そこで今回は、子供が生まれたことと税金についてお話ししていきます。


子供が生まれたら税金が返ってくるって本当?



子供が生まれたら税金が返ってくるって本当でしょうか?

結論から言うと『ウソ』です。

ん~、『ウソ』というか、正しくは『昔はそうだった』ですね。

税金は、扶養している家族の人数と収入で計算されるのですが、扶養している家族の人数が多ければそれだけ税金は安くなるようになっています。

ですから生まれてきた子供も扶養家族ですから税金が安くなるはずで、税金は年末時点での扶養家族の人数で再計算されますので、年の途中で子供が生まれて扶養家族が増えた場合には、すでに納めている税金が返ってくるはずでした。

すべて過去形で説明しているのは、平成23年から廃止された制度だからです。

平成22年までは、16歳未満でも年少扶養家族として、税金の計算の時には扶養家族の人数に入れていたのですが、平成23年からは16歳以上だけが税金の計算上では扶養家族と変更になったのです。

ですから親世代の時には、子供が生まれたら税金が返ってくるというのは常識で、特に12月に子供が生まれると『人生初の親孝行だ』なんてもてはやされたものでした。

ですから、残念ながら現在は、子供が生まれたからといって、税金上の優遇はないのです。

POINT
子どもが生まれても税金上の優遇は現在はない!


子供が生まれたら確定申告は必要?



子供が生まれたとしても、会社勤めの方であれば、会社が年末調整で税金の再計算をしてくれますので、確定申告の必要はありません。

扶養控除申告書に扶養家族を記入して会社に提出すれば、それで税金上の手続きは完了です。

とは言え、上で述べた通り現在は16歳未満には税制上の優遇措置はありませんので、扶養控除申告書にも16歳未満は下段のおまけのような欄に記入することになっています。

ひとつだけ注意点としましては、扶養控除申告書を記入した時点では16歳未満でも、年末までに16歳になる場合には、上段の扶養家族の欄に記入することになりますので、間違えないようにしてください。

POINT
年末時点で16歳になっていれば適用されることになる!


子供が生まれることでお得になることはあるの?



16歳未満は税金の優遇がないとなると、子供が生まれることでお得になることなんてないじゃないかと思うかもしれません。

しかし、そもそも16歳未満の方が税金優遇の対象にならないのには理由があるのです。

16歳未満の方が税金優遇の対象にならない理由、それは児童手当が支給されるからです。

もともと児童手当は1972年から始まり、当時は3人目以降の子供に対し5歳になるまで月に3千円という制度でした。

その後、対象年齢や支給額も変わっていき、平成23年からは16歳未満の子供全員に月1万3千円を支給する制度となったことで、代わりに税金の優遇が廃止されたのです。

現在は、3歳未満は1万5千円、3歳以上16歳未満は1万円、3人目以降なら小学生まで1万5千円という制度になっています。

現在の児童手当であれば、子供が一人いれば年間で12万円の手当を受給することになり、対して税金の優遇は年間で所得税・住民税合わせても5万円程度ですので、児童手当の方が断然お得となっています。

ただし、児童手当には所得制限があり、扶養家族なしで年間所得622万円以上の場合には児童手当は貰えないことになる為、収入の多い方にとっては、ただ税金が高くなっただけのマイナスな制度となっているのです。
(基準の所得は不要家族の人数によって変わってきます。)

POINT
児童手当によって税金の優遇よりもお得になっている!


まとめ


今回は、子供と税金についてお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。

平成22年までは、16歳未満の子供も扶養家族として税金の計算にいれていましたので、子供が生まれることで税金が安くなり、年末調整で税金の差額が返ってくるようになっていました。

ところが平成23年からは児童手当(当時はこども手当)が拡大されて、税金が安くなるよりも手当の方がお得なことから、16歳未満の方は税金の扶養家族に含めないようになったのです。

現在も16歳未満の方が税扶養に入れないのは変わりませんが、児童手当については所得制限ができましたので、一定の所得以上の方については、大変損な制度となっているのです。

児童手当が支給されないくらい所得が多いのだから、仕方がないと考える方も少なくないでしょう。

ただ、個人的には現在の少子高齢化を考えると、子供が生まれれば得をすると皆が思える社会であるべきと思ってしまいますが。